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菅義偉首相の下、通信放送行政における要として今日まで出世街道を順調に歩んで来たとされる前総務審議官の谷脇康彦氏。

総務審議官と聞くと馴染みがないような気がしてしまいますが、谷脇氏が携わってきた職務は携帯料金など、私たちの生活にも深く関係していました。

通信分野における谷脇氏の評判は「携帯電話やインターネット分野の草分け的存在。省内では右に出る者はいなかった」と言われる程で、今回の違法接待問題というスキャンダルの形で谷脇氏を失うのは菅内閣にとって大きなダメージであることは間違いないでしょう。

菅総理の長男・正剛(せいごう)氏が関わる違法接待に始まり、NTTとの会食などで揺れる国会ですが、こちらの谷脇氏も東北新社や通信業界大手・NTTから接待を受けていた中心人物として大きな話題になりましたね。

こちらの記事では、そんな谷脇康彦氏のこれまでの経歴・学歴に触れつつ、妻や子供(息子・娘)といった家族の情報について総合的にまとめて紹介いたします!

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谷脇康彦の経歴がすごい!どんな人物で何の役割を担ってきたのか!?

//谷脇康彦のプロフィール//

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  • 名前: 谷脇 康彦(たにわき やすひこ)
  • 生年月日: 1960年9月11日
  • 出身: 愛媛県松山市生まれ
  • 学歴: 愛光高等学校 / 一橋大学経済学部
  • 経歴: (以下一部抜粋)

– 国家公務員上級試験(甲種・経済)合格
– 1984年4月: 郵政省入省 (貯金局に勤務し「貯金の谷脇」と呼ばれる)
– 1987年-1989年: OECD(経済協力開発機構)本部出向
– 1990年: 西条郵便局長
– 1994年-97年: 郵政省電気通信局電気通信事業部事業政策課課長補佐
→各種規制緩和計画やNTT再編に従事
– 1999年-2000年: 郵政大臣秘書官(99-00年)
– 2002-2005年: 外務省在アメリカ合衆国日本国大使館ICT政策担当参事官
– 2007年: 総務省総合通信基盤局電気通信事業部事業政策課長
– 2018年: 総務省総合通信基盤局長
– 2019年: 総務審議官(郵政・通信)
– 2021年: 東北新社の問題に関与していたため減給の懲戒処分を受ける
→事実上、更迭によって無役である大臣官房付に異動
– 2021年3月末: 定年によって退職予定

総務省のNo.2「総務審議官」から更迭で官房付へ

谷脇康彦氏が就いていた総務審議官という職はいかなるものなのでしょうか。

総務省の中においては、ナンバー2のポジションにあたり、「総務省の所掌事務に係る重要な政策に関する事務を総括整理する」ということで菅内閣においても重要なポストであることが分かります。

違法接待問題ですでに大きく信頼を損なっている菅政権。谷脇康彦氏については総務審議官のままであれば特例となる62歳での定年退職が予定されていましたが、更迭によって官房付になったことで通常職員の定年制度である60歳が適応され2021年3月末での定年退職とするようですね。

こういったエリート官僚である谷脇康彦氏のような人物をスキャンダルで失うのは菅内閣にとって非常に苦しいと言えるでしょう。

谷脇 康彦の学生時代(高校・大学)について

谷脇康彦氏の学歴: 愛光高等学校 / 一橋大学経済学部

谷脇康彦氏の出身は愛媛県松山市です。それもあってか高校までは県内の学校に通っていたことが分かっています。

谷脇氏が通っていたこちらの愛光高校は、愛媛県トップクラスの進学校(偏差値: 75) とされ、毎年20人前後の東大合格者を出している高校。

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(出典: 愛光高校ホームページ)

こちらを見ていただけると分かりますが、有名な国公立大学に進学する生徒の数も非常に多い高校であることが分かりますね。

谷脇康彦氏はこの高校から一橋大学へと進学し経済学を専攻されています。

谷脇康彦氏の郵政省時代

一橋大学を卒業した谷脇康彦氏の国家公務員としての業務は旧郵政省から始まりました(中央省庁再編によって現在は廃止)。

同期には同じく違法接待問題で話題になった山田真貴子氏や、中村伊知哉氏(慶應義塾大学教授)などがいます。

 

入省当初は「郵便貯金」を担当し、省内では『貯金の谷脇』とも呼ばれていたという谷脇氏。

当時から優秀で、そのまま仕事をこなしていれば「ゆうちょ銀行」の幹部に成り上がっていたであろうとも言われています。

 

しかし、谷脇氏はここから通信行政の方へと自身が活躍するフィールドをシフト。

1987年〜1989年のOECD(経済協力開発機構)本部出向、そして1990年の西条郵便局長を経て、1994年からは郵政省電気通信局電気通信事業部で通信行政に携わっていくこととなります。

この頃は、NTTが組織の再編成を行った時期でもあり、それによって1999年に「NTT東日本」「NTT西日本」、さらに「NTTコミュニケーションズ」が設立されています。

最近の報道を見ると谷脇氏もこのNTT再編に携わったとされていますね。

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総務省時代

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その後、アメリカで日本国大使館ICT政策担当参事官を経験して海外の知見を得た谷脇氏は、中央省庁再編によって2001年に新しく発足した総務省でも通信行政分野(インターネットや携帯事業分野)で大きな役割を果たしていきます。

谷脇康彦氏が従事してきた政策として、特に注目されてるのが以下の2つ。

  • 2006年から始動した「モバイルビジネス活性化プラン」の指揮執り
  • 2018年から活発化した「携帯電話料金値下げ」の陰の立役者

谷脇氏はとにかく通信市場に競争を働かせようと尽力してきたことが知られています。

その内の政策の一つが、2006年頃から議論が始まったとされる携帯端末の価格と通信料を分ける「分離プラン」や販売奨励金、SIMロックなどに関する取り扱いをまとめた「モバイルビジネス活性化プラン」です。

国際競争力の強化や通信業界における競争促進を目的としたこの政策で、その重要な役割を担った人物が谷脇康彦氏でした。

そのインパクトは大きく、この後端末の販売台数が一時低下。業界内では「谷脇不況」とも言われていたそうです。

2005年から2008年にかけて谷脇氏は通信分野に関する本も出版しており、この業界に以下に精通しているかというのも垣間見えます。

 

//谷脇康彦氏出版の本//

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(2005年出版)

 

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(2007年出版)

 

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(2008年出版)

 

こういった通信行政での活躍は当時「副大臣」や「大臣」をしていた現・菅総理の高い評価にも繋がり、

その後、2018年から活発化した「携帯電話料金値下げ」においても谷脇氏は陰の立役者として活躍します。

時系列的に見てみると、

  • 菅総理(当時官房長官)の「携帯電話料金値下げ」(2018年8月21日)
  • NTTがdocomoの完全子会社化を実現(2020年9月29日)
  • 菅総理の発言に沿うかのように定額料金プラン「ahamo」導入発表 (2020年12月3日→実施は2021年3月〜)

このようにして、政府は携帯料金の値下げにこぎつけてきたわけですが、その裏で違法接待が行われていた可能性が高いとして今の国会では大きな問題になっていますね。

 

その接待の内、谷脇氏が関わっているとされているのが以下の3回。

  • 2018年9月20日: NTT社長・澤田純氏が谷脇総務審議官を接待
    →食事代の総額は8万7千円(3人分)
  • 2018年9月4日: NTT前社長の鵜浦博夫相談役らが谷脇氏を接待
    →食事代の合計は総額30万2千円(3人分)
  • 2020年7月3日: NTTデータの岩本前社長が谷脇氏及び外務審議官だった金杉憲治氏を接待
    →食事代の総額は約19万3千円(4人分)

今まで成し遂げてきた業績が高く評価されている谷脇康彦氏ですが、この接待問題で事実上更迭となり官房付へ異動となりました。

実質この官房付は無役のようですので、現在は3月末とされる定年退職を待っている状態と言えそうです。

谷脇康彦氏の家族構成とは!?息子と娘は帰国子女の可能性大!

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谷脇康彦氏の家族構成についてですが、可能性としては有力なのは谷脇氏を含めて4人家族ということです。

詳しく見ていきましょう!

谷脇氏は2002〜2005年(当時41歳〜43歳)の間に、外務省在アメリカ合衆国・日本国大使館ICT政策担当参事官として、ワシントンDCでの任務を経験しています。

そこでは日記で当時の様子が以下のように語られており、コスタリカへ旅行をした日記の中に「一家4人」とあります。

セルバベルデでは、ホテルの通路をイグアナがのそのそ歩いている。ラフティングに挑戦。1時間半くらいの川下り。一家4人で小さいボート1台。これにお兄さんが乗ってくれて、後ろから、右だ、左だ、と指示してくれる。川そのものは大して深くないものの、落ちそうになるので、やはりドキドキ。1つ前の船のおじさんが派手に頭から川に落ちて、カメラが水浸しになっていた。ホテルそのものがジャングルの中にあるので、ちょっと時間があると、ホテル内を散策したりする。真っ赤な毒のあるカエルや、くちばしが真緑で全体が黄色の美しい鳥など、本当に、生でこんなにいろいろな動物が見られるのかと感激。(たにわき日記より)

さらには、娘さんと息子さんの学校について語っている文章もあることから、谷脇康彦氏の家族構成は「谷脇氏・奥さん・娘さん・息子さん」の4人可能性が高いと考えられますね。(もしこれ以降に新たにお子さんが増えていれば別ですが。。。)

谷脇康彦の息子と娘は帰国子女!?学校通いについて記されてた日記の内容をチェック!

先程もありましが、谷脇氏はアメリカ・ワシントンDC大使館での勤務中(2002〜2005年)、娘さんや息子さんが通っていた学校やアメリカと日本の文化の違いなどを中心に発信する日記をかいていました。

その中に出てくる娘さんや息子さんのお話を簡単にご紹介しておきましょう。

2005/2/12
こうして私は早起きになった  DC生活日記
霞ヶ関の官庁に勤務していると、深夜までの勤務が常態化している。特に国会開会中や法案策定の担当をしていると、ほとんど泊り込みになる。 02年夏にDCに引っ越して来た時、一番変わったのは生活のリズムだった。とにかく朝が早い。
6時には起床する。歳をとったから?それもある。あるけれども、実のところ、子供の予定に左右されるのだ。娘はハイスクールに通っている。町内にバスが来るのは6時40分。それまでに準備して出て行く。というわけで一家揃って6時には起床する。冬の東海岸だと6時というのは暗い。それに恐ろしく寒い。零下10度を下回ることも多い。

2005/4/2
DCの中の日本  DC生活日記
子供の学校のイベント「インターナショナル・ナイト」を観て来た。文字通り、学校の生徒が出身の国々の音楽や踊り、食事などを披露して楽しもうという企画。これが結構面白い。インドは踊り、中国は太鼓演奏、韓国は強烈なラブバラード、ブラジルはボサノババンド、日本は空手という具合。DC近郊という土地柄、クラスの半分くらいの親は弁護士という変わった環境だが、残りは外国人が多い。数十カ国から来ている。近くに医療関係の研究機関があり、大使館関係者が多いこともその一員。毎日が国連状態。

「毎日が国連状態」ってすごいですよね。アメリカでは非常に刺激的な毎日を送っていたのでしょう。

こちらの日記を見ていただけると分かるとおり、2005年の2月時点(谷脇氏: 44歳)で、現地のハイスクールに通っていたと書かれています。アメリカの学校は日本と違い新学期は9月始まり。さらにハイスクールとされる期間は14歳〜18歳の間となっています。

そう考えると、谷脇康彦氏の娘さんの現在の年齢は30歳〜34歳。社会人として活躍されている可能性が高い年齢となっていますね。

谷脇康彦氏の息子さんの情報について!

谷脇康彦氏の子供さんについては息子も1人いることが分かっています。

同じく、たにわき日記という谷脇康彦氏がワシントンDCに駐在していた際に書記いていた内容には以下のようなものがあります。

2005/2/12
寄付と浄財  DC生活日記
04年末の津波被害はサザナミのように衝撃が世界に広がった。寄付をしようという機運が一気に高まった。アメリカでは、ブッシュ元大統領とクリントン前大統領が寄付をしよう運動の先頭に立っている。スーパーボウルにもご両人が登場し、寄付を訴えた。DCのインドネシア大使館には”Thank you America and the world”という垂れ幕が掛けられている。
アメリカ人にとって寄付はとても重要な要素。あちこちで寄付をお願いしますの声が聞かれる。実際の寄付活動の中には結構面白いものがある。
息子の参加している野球チームの寄付。金額が多いと「ホームラン」、額が少なくなると「ドナー」、さらに少なくなると「フレンド」と呼び名もつれない。明確に差別して、寄付者を区別する。

このように、息子さんが現地の野球チームに参加していたことが分かりますね。

娘さんとは違って年齢などは分かりませんが、野球チームに参加しているということで少なくとも小学生よりは上なのではないかと想像できますよね(ということで現在はすでに成人されている可能性が高そうです)。

谷脇康彦の娘が通っていた学校は!?帰国子女なの?

谷脇康彦氏の子供は娘さんと息子さんということは分かりましたが現地ではどんな学校に通っていたのでしょうか?

それを確実に特定できる情報はありませんでしたが、有力候補としては谷脇氏の勤務地である在アメリカ合衆国日本大使館から車で約10分に位置する、「ワシントン・インターナショナルスクール(Washington International School)」の可能性があるのではないかと思います。

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【写真: ワシントン・インターナショナルスクール(Washington International School)】

 

はっきりと確定ではありませんが、上記にあった”子供の学校のイベント「インターナショナル・ナイト”や、”クラスの半分くらいの親は弁護士という変わった環境だが、残りは外国人が多い。数十カ国から来ている”という内容には一致しそうですよね。

外務書のホームページ上でも数少ないワシントンDCの学校に紹介されていることから可能性は高いといえるのではないでしょうか。

いずれにしても谷脇康彦氏のお子さんは学生時代をアメリカで過ごしていることで、帰国子女となりそうです。

よくある、親の仕事の都合で海外で生活。。。というやつですよね。

きっと英語もペラペラのはずですので、帰国してもいい学校に入られたと想像できますよね。

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妻は政界の人?それとも一般人?名前は?

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谷脇康彦氏の妻についてはほとんど情報がありません。

もし政治界で官僚等になっていれば当然情報があると思いますので、谷脇康彦氏の奥さんについては一般の方である可能性が高そうですね。

谷脇氏の奥さんの情報は少ないのですが、雪国である富山県の出身であることは分かっています。

2005/2/27
雪のある生活  DC生活日記
暖かい四国で生まれ育ったこともあり、雪は苦手だ。もちろん東京で生活してきたので雪かきもやったし、雪の上をどう歩けばいいのかとか、少しはわかってるつもりだが、DCの雪はまた少し違う経験をさせてくれる。
– (中略) –
しかし、雪で街は混乱していると、ニューヨークとかボストンとか北の出身の人はあきれたように言う。「ホント、この辺の人はだめだよねぇ、あの位の雪でバタバタして。あんなのウチの地元では普通よ」てなもんで、その口調、富山出身のうちの嫁さんが私を馬鹿にしていうのと、なんとなく口調が似ている。。。

このように奥さんからバカにされている時の様子も日記に綴られていたのですね。

 

その他にも、お子さんの名前を決める際に面白おかしい話があったようで、

“「長男が生まれたとき、『タニワキワニタ』という名前を付けたかったらしいんですよ。上から読んでも下から読んでも『タニワキワニタ』(笑)。さすがに奥さんに怒られたそうですが」”

というエピソードが残っています。

中々ユーモアにも溢れている谷脇氏、叱ってくれる奥さん素敵ですよね。

 

ということで、谷脇康彦氏の家族構成については4人(谷脇康彦氏・奥さん・娘・息子)。

とっても仲がよさそうな家庭であることも分かりました。

終わりに

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【(構図)問題になっているNTTと総務省間の接待】

今回の記事では、総務審議官を務める谷脇康彦氏の家族構成や子供さんにまつわるエピソードをご紹介しました。

 

現在、放送関連会社・「東北新社」に始まり、NTTなどの大手会社にも騒動発覚が広がっている総務省への接待問題。

今回ご紹介した谷脇康彦氏や山田真貴子元内閣広報官への違法接待問題は今後ますます世間から厳しい目で見られていきそうな展開となっています。

【山田真貴子の家族構成は夫と息子1人!超高学歴夫婦の子育てがすごい!】

谷脇氏の経歴を見ても分かるように、過去にNTTの再編を手掛けていることなどから、今回の接待で通信行政の政策が決定されたと疑われても仕方のない雰囲気になってきました。

今後どのような展開を見せるのか、総務省全体の対応についてもますます気になるところですね。