英文法は何から手をつけたらいいの?知っておきたい英文パターン!− Part 4
これまでPart 1〜Part 3では、英文法の勉強を始めるときに何から始めたらいいか。どんなことに注意する必要があるのかについて紹介してきました。
今回のPart 4では今まで出てきた英文のパターン2つの総復習のような内容で、基本的な英文の理解がより深まるように大切なポイントをまとめてみました。
Part 4 で扱う内容とマスターしたい感覚
内容:
- 主語の動作が目的語に影響を与える vs. 主語で動作が完結する (復習)
- 完全文 vs. 不完全文 (復習)
- Part 1〜Part 3のまとめ
マスターしたいこと:
- 自動詞と他動詞の理解を深めて2つの基本パターンを自由に使えるようになる
- 完全文と不完全文を理解する
パターン1: 主語の動作が目的語に影響を与える vs. パターン2: 主語で動作が完結する
まず、2つのパターンを再度確認してみましょう。
例) The boy kicked a soccer ball. 「パターン1: 主語 + 動詞 + 目的語」
パターン1の特徴は、主語の動作が目的語に影響を与えることでした。
He runs in the park every night.「パターン2: 主語 + 動詞」
パターン2の特徴は、主語で動作が完結することです。
もう一つ続けます。今度は使われている単語は同じ「hide」でも、パターンの違いによって文の意味が大きく異なることを次の例文でしっかり理解しましょう。
例1). The little boy was hiding under the table.
例2). I was hiding a present in the drawer to surprise my wife.
「パターン1」と「パターン2」の違いがはっきり分かるでしょうか。
今回は、例1). が「パターン2」の主語で動作が完結するパターンです。
日本語にすると、「少年が (机の下に) 隠れていた。」となります。
それに対して、
例2). が「パターン1」です。
「私が (妻を驚かせるために、引き出しの中に) プレゼントを隠していた。」となり、
「hide = かくす」という動作がプレゼントに及んでいる感覚がイメージできると思います。
日本語で言うところの「かくれる」と「〜をかくす」の違いになりますね。
別の言い方をすると、これが「かるれる= 自動詞」、「〜をかくす = 他動詞」の違いでもありました。
この感覚がマスターできれば、「パターン1」と「パターン2」は攻略したといっても過言ではありません。
分かるまで何度も確認してみてください。
完全文 vs. 不完全文
英語を理解する上で完全文と不完全文の感覚をマスターすることは避けては通れないほど大切です。
Part 1で少しふれましたが、「パターン1」と「パターン2」の違いが分かってきたところで、更に一歩踏み込んで完全文と不完全文を考えてみます。
完全文は文字通り、文が完結している「完全な文」。
一方、不完全文は文が完結していない「不完全な文」。
こう聞くと簡単そうですね。
少し極端な例になりますが、次の英文を使って違いを考えてみましょう。
例1). I will go. (完全文)
これだけでもこの文は完全文です。
それは、「go」 という単語は、英文「パターン2」を作る単語だからです。
「I go (to the restaurant everyday).」 のように動作が主語自体で完結している文。
これは大丈夫だと思います。
では次の例文はどうでしょうか?
例2). I buy. (不完全文)
友達に、「Hey, listen! I bought, I bought.. 」 (ねぇ、ちょっと聞いてよ! 私買った、私買った!) と言ったら
必ず、「んっ???。。。何を(買ったの)!?」 という返事が返ってくるはずです。
会話の相手の頭の中は「 ??? 」。それはなぜでしょう。。。
答えは単純で「buy 」という単語は基本的に、英文「パターン1」を作る単語であり、「何を」買ったのかという影響を及ぼす対象を必要とする単語だからです。
車を買ったのか「I bought a car.」、時計を買ったのか「I bought a watch.」、「買ったもの」がないと文が成り立たないという感覚を確実に身に付けることが大切です。
また最後に、今まで例に挙げてきた例文を見てみると、
同じ単語でも英文の「パターン1」と「パターン2」の両方を作る事ができる単語 ( 「run」 や 「hide」など)もあれば、
できない単語 (「buy」) もあることも意識しておきたいポイントです。
まとめ
今までのPart 1〜Part 4の内容で、特に覚えておきたい点をまとめると次のように考えることができます。
- 単語は置かれる位置によって働きが決まる
- 動詞によって、
- パターン1: 「主語 + 動詞 + 目的語」を作る動詞と
- パターン2: 「主語 + 動詞」を作る動詞がある
- 上記のどちらの働きもできる単語の場合は「文のパターン」が単語の意味を決める
- 英文「パターン1」を作る単語は目的語がないと文として成立しない (不完全文)
最後に
今までに出てきたような「単語の配置」や英文の「パターン」、「完全文」「不完全文」という単語は、 聞いただけで例文がパッと頭に浮かぶくらいに理解しておきたい内容です。
ただ、ネイティブスピーカーが頭の中でこんなに面倒くさい作業を行っているかというとそうではありません。
勉強を続けていると、このパターンの感覚は慣れによって英文のイメージが無意識に頭に入ってくる瞬間がやってきます。
Part 1〜 Part 4ではそのための基礎になる内容を扱ったつもりですので、理解できるまで復習して少しずつ難しい英文に挑戦していきましょう。